交通事故被害に遭った場合に弁護士にどこまで相談していいのか

交通事故に遭ってしまった時、ほとんどの方が相談先として思いつくのは「自身が加入している保険会社」でしょう。しかし、保険会社は100％被害者の味方だとは限りません。

「警察」を思い浮かべる方もいるかもしれません。しかし、警察には民事不介入という原則があります。事故直後の被害者と加害者の供述を記録し、実況見分を行ってはくれますが、示談交渉などの民事的な問題には対応できないことになっているのです。

「家族・友人」に相談する方もいるでしょう。家族や友人は被害者であるあなたの味方になってくれる心強い存在です。ですが、交通事故被害に詳しいとは限りません。

交通事故に遭った時、相談すべきなのは弁護士なのです。しかし、専門家であるがため遠い存在とも思え、他人である弁護士に、どこまで相談していいか迷うこともあるでしょう。
そこで今回は、交通事故の被害に遭った時、弁護士にどこまで頼っていいのか、解説していきます。

些細な悩みでも相談して大丈夫

事故の被害者本人が「些細な悩み」だと思っていて見過ごしていたことでも、実は示談交渉の際、被害者側に有利になる材料となることもあります。
交通事故の損害賠償金は、一律いくらと決められている訳ではなく、被害者それぞれの事情が加味されます。
1つ1つの悩みは小さくとも、弁護士がその損害を立証してくれることで、損害賠償金が大きく上乗せされる可能性もあるのです。

ですから、「些細な悩みだから、弁護士に相談するほどのことではないだろう」と思い込まずに、何でも相談してみましょう。
その悩みを示談交渉に生かせるか、判断するのは弁護士の仕事です。

弁護士は交通事故被害者の最大の味方になってくれる

交通事故の示談交渉を依頼することになった場合、弁護士は被害者の最大の味方となります。
弁護士は被害者のためだけに、被害者ができるだけ有利になるように、動きます。被害者の代わりに交渉や手続きを着実にすすめるだけでなく、被害者の立場になって交渉するというのが大きなポイントです。

相談料が無料の弁護士に相談してみる

一般の方にとって弁護士への相談は、ハードルの高いものかもしれません。しかし、相談してみなければ分からないのですから、思い切って一度弁護士に相談してみましょう。初回相談料無料の弁護士もいます。

一度弁護士と話をしてみれば、「意外と相談しやすい」「思っていたよりも示談金が増えそうだ」など、さまざまなことに気づくこともあります。

弁護士に相談する前に整理しておく情報について

弁護士に相談する際は、現在の状況や相談内容について簡単にまとめておくことをおすすめします。限られた時間の中で、必要なことをできるだけ多く伝えるためです。

具体的には以下のようなことをメモしておくとよいでしょう。

物損事故か人身事故か

物損事故か人身事故かによって扱いは大きく変わりますから、はじめに伝えましょう。
物損事故の相談には応じていない弁護士事務所もあります。

物損事故とは、交通事故による怪我を全く負っていない、物が壊れただけの事故ということです。
反対に、人がほんの少しでも傷害を負ったならば、人身事故です。

しかし、本当に怪我をしていないのか、事故後の緊張状態では判断がしにくいものです。
さらに、軽い交通事故の場合、相手の保険会社や加害者は、物損扱いで通そうとしてくることもあり得ます。
もしも、物損事故で処理してしまったけれど、あとで痛みがでてきた場合などは早めに弁護士に相談しましょう。人身事故に切り替えられるケースもあります。

事故の状況

車対車の事故なのか、車対歩行者なのか、追突や交差点での事故なのか、など、わかる範囲でまとめておきましょう。

傷害の状況

自身の怪我の状況や、どれくらい通院しているかなども、きちんとまとめておくと、すんなり説明できるでしょう。

車両の状態

車や二輪車に乗っていたなら、その車両の状況も伝えられるようにまとめます。修理するのか、廃車にしたのか、などです。

相手側の状況

加害者側の状況も整理しましょう。加害者側も怪我を負っているのか、相手側の車はどうなったのか、相手側の保険会社は何と言ってきているのか、など、メモを取っておくとよいでしょう。

示談交渉の進捗状況

示談交渉がどこまで進んでいるのかも今後の対応に大きく関わりますから、まとめておきましょう。ある程度交渉済みなら、その内容をメモします。

弁護士に相談したいこと

上記のような状況を踏まえ、現在の悩みや、不安などもメモに書き出しておくとスムーズに相談できます。
弁護士に状況をきちんと説明した上で、「示談交渉を代わりにやって欲しい」「提示された示談金が適正額なのか知りたい」「治療費を請求してほしい」など、特に相談したいことがあればまとめておきましょう。

交通事故被害者専門の弁護士に相談してみる

交通事故の被害に遭ったら、信用でき、交通事故の示談に詳しい弁護士が相談相手に相応しいでしょう。
相談してみることによるデメリットはありませんから、気軽に相談してみることをおすすめします。

当事務所では、交通事故の被害者の方からの相談を積極的に受け付けております。